TOEICの「どうすれば」を解決!事例にもとづく具体的な勉強のすすめ方

はじめてTOEICを受けるけど、どうすればいい?

TOEICがどんな試験なのか、どんな準備をしておけばよいのか、本はずいぶんたくさん出ているけど、今一つ全体像がつかみにくい。

そんなふうに感じたことはないでしょうか?

そこで、今回は、TOEICがはじめての Yさんに模擬試験をうけてもらい、TOEICについての率直な感想を聞いてみました。

読み進めてもらえるとわかるのですが、TOEIC全体とパートごとの設問について、かなり詳しく語ってくれています。

Yさんのコメントにそった超具体的な勉強のすすめ方も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

1.TOEICで「どうすれば」効率よくスコアをとれる?

TOEICをはじめて受けるあなたが、最初に知りたいこと。

それは、

どうすれば効率よくスコアをとれる?

これではないでしょうか?

TOEICには、一般的な英語のテストとは違う特徴がいくつもあります。

たとえば、TOEICは、

「英語によるコミュニケーション能力」をはかるテスト

ですが、同時に、

「ビジネス対応力」をはかるテスト

でもあります。

目標点の達成には、TOEICのこうした特徴を知ったうえで、効率よく勉強を進めることが重要です。

そのための第一歩が、学習プランを組み立てること。

そこで、つぎは、どうすれば効率的にスコアをとれるか、その学習プランを見ていきます。

TOEIC600点以上を目指す学習プランの組み立て方

ここからは、「学習プラン」を見ていきましょう。

TOEICには、効率のよい学習プランがあります

これまで教えてきたなかで、生徒がいちばん結果をだしたのが、これから説明するステップで組んだ勉強法です。

【最速で600点以上を達成できる学習のステップ】

  • ステップ1 模擬試験をうける
  • ステップ2 模擬試験の答えあわせをする
  • ステップ3 学習プランを組みたてる
  • ステップ4 試験直前の勉強法を取り入れる

では、ひとつずつ、くわしく説明していきます。

ステップ1 模擬試験を受ける

ステップ1は、「模擬試験を受ける」です。

模試を受ける目的は、現状でのあなたの得意、不得意分野を確認すること。

これまで、さまざまな英語の試験があったと思いますが、TOEICは一般的な試験とは趣が異なります。

模試を受けてみることで、

  • TOEICはどんな試験なのか
  • TOEICでの得意な問題と不得意な問題
  • TOEICでこれからなにに力を入れてとり組むとよいか

これらを確認することができます。

そこで、まず、模試を受けてみることから始めましょう。

模試の受け方にはいろいろありますが、今回使ったのは、この問題集です。

つぎのステップでは、答えあわせをします。

ステップ2 模擬試験の答えあわせをする

模試をうけたら、答えあわせをしましょう。

そこから、どこが自分の弱点になっているかを把握します。

TOEICは、リスニングとリーディングのセクションに分かれています。

さらに、それぞれが、

  • リスニング :Part1~Part4
  • リーディング:Part5~Part7

このようにパートごとにわかれていて、合計7つのパートで構成されています。

TOEICには、パートごとに出題される問題のパターンがあるため、パートによって得意・不得意の傾向が違うと思います。

そのため、自分の弱点を把握して、そこを重点的に強化するのが目標達成の近道

そこで、模試の結果からその傾向を把握します。

ステップ3 学習プランを組み立てる

ステップ3は、具体的な「学習プランを組み立てる」こと。

TOEICには、パートごとに出題される問題のパターンがあるといいました。

そのため、自分の弱点を補強しながら勉強する方法がもっとも効率のよい学習法になります。

つまり、

どうすれば効率よくスコアをとれる?

その答えは、「パート単位」で学習プランを組み立てること。

この方法で、弱点を集中的に補強して、強味に変えていきましょう。

ステップ4 試験直前の勉強法を取り入れる

ステップ4は、「試験直前対策」です。

TOEICの目標点を達成するには、日々の勉強以外にも取り入れたい直前・当日対策があります。

これらはコツともいえるものですが、知っているかどうかで点数に大きな差がでます

そこで、直前対策もしっかりと確認しておきたいですね。

つぎは、いよいよ、この学習のステップにそった具体的な事例です。

2.TOEICの「どうすれば」を解決する学習プラン_Yさんの事例

では、ここからは具体的に、学習ステップを順番に確認していきましょう。

ここで、最近、模試を受けたYさんの事例を紹介したいと思います。

TOEICをはじめて受ける人が、テストに対してどのような印象をもち、どこが難しいと感じるのか?

それを知るために、今回、Yさんに協力してもらいました。

まず、Yさんのことを紹介しますね。
(以下、ご本人コメントです)

高校入学まで英語はそこそこ得意で、中学3年時に英検3級チャレンジを勧められるが、スピーキングが怖くて4級取得に安住。
高校以降は、英語はジャズなど音楽や映画で聞く程度。
大学3年次に機会があって、カナダにホームステイ1週間の経験あり。

Yさんの経験値がわかったところで、ここからは、実施手順です。

事前に、「各パートの解答のしかた」を記した説明書を配布。

Yさんには、特にTOEIC対策はしないまま、模試を受験してもらいました。

今回、お願いしたのは、【最速で600点以上を達成できる学習のステップ】でいうと、

  • ステップ1 模擬試験をうける
  • ステップ2 模擬試験の答えあわせをする

この2つにあたります。

ここからは、Yさんがテストを終え、答え合わせをしてからつづってくれた感想です。

では、一つずつ順番に見ていきましょう。

【初チャレンジ  Y の感想】 答え合わせ後のTOEIC予測スコア:450 点 

<リスニング全般>

・ いっさい日本語が音声にも文字にも使われてないので、はじまりと区切りにとまどいました。

・ 事前(できれば前日まで数日間)に英語で話されているもの(映画やニュースなど)を、聞き流すことが必要だと思いました。

理由はリズムの勘をつかみ、慣らすためです。

それさえせずに臨むと、まったく英語が入ってこない状況であせりました。

<リスニングのパート別>

Part1(写真描写問題)

写真を見ながら答える問題なので、リスニングに出てくる単語が写真の中にあるかどうかで解答しました。

文脈は頭に入ってきませんでした。

Part2(応答問題)

疑問形かHow形かなど文章の冒頭に留意して答え方を見つける手法ですが、文脈まで理解できず、ひっかけ問題にはひっかかりました。

Part3(会話問題)

「設問が3つごと」という区分けにとまどってしまい、リスニングに集中できませんでした。

問いの記載が3つごとにアンダーラインで区分けされているのはよいのですが、左右に区分けの罫がないことで、通常のくせで横行きしてしまい(例:問 37から問 41に一瞬飛んで)解答欄を間違えました。

そこで無駄な時間とともに、次の問題が頭に入りませんでした。

Part4(説明文問題)

わかる単語を拾うことだけで精一杯。

文脈は把握できませんでした。

<リーディング全般>

・ リスニングの問題のような区切りがないため、Part7までいったん目を送り、どうしようか迷うロスタイムあり。

(パートとパートの間を自由に行き来できることがかえってマイナスに)

・ 結局どれも難易度に差はないと感じて、また最初の問いに戻りました。それまでロスタイム。

<リーディングのパート別>

Part5(短文穴埋め問題)

(コメントなし)

Part6(長文穴埋め問題)

(コメントなし)

Part7(長文読解問題)

図版が2つ出てくると比較にとまどい、急に投げ出したくなってしまいました。

図版の理解がほとんどできず、ひたすら含まれた単語が出てくるもの優先というプリミティブな発想で選択(恥)

残り時間を見据えた「勘」選択が増えてきました。

(全くわからない場合、取りあえずどれかに解答するという方法)

<TOEICテスト全体>

・ リスニング問題の解答選択は、次の設問トークが始まるのを予測してギリギリで決断する。

したがって、あきらめがつくのと、リズムがとれました。

・ ディレクションが読まれている間に設問に目を通すことができませんでした。

英語に耳を奪われて文字が頭に入ってきません(汗)

・ ListeningとReadingの配分が半々になってしまいました。

ということはListeningに時間をかけすぎと知りました。

・ わからない単語が多かった。

聞いたこと見たことがあっても意味までわからないのが多数。

かなり、ボキャブラリー習得の必要性を感じました。

・ 一般常識の単語とビジネス用語を組み合わせて覚える必要性を感じました。

日経誌の英語版など推薦本(雑誌)を知りたいです。

ここまでが、TOEICの模試をうけて、答え合わせをした後の Yさんの感想です。

Yさんは大学を卒業してから云十年、「英語の見聞きは趣味のみで」ということなので、TOEIC予測スコアの450 点は平均的ではないかと思います。

そこで、つぎからは、Yさんのコメントにそって、具体的な勉強のすすめ方を見ていきましょう。

3.リスニング・セクションの具体的な勉強のすすめ方

ここからは、リスニング・セクションの具体的な勉強のすすめ方です。

さきほど、Yさんには、学習ステップの

  • ステップ1 模擬試験をうける
  • ステップ2 模擬試験の答えあわせをする

この2つを実践してもらいました。

ここからは、

  • ステップ3 学習プランを組み立てる

このステップに進みます。

では、リスニング・セクション全体について、Yさんのコメントにそった解決策を確認しながら学習プランを立てていきましょう。

<リスニング全般>

まず、はじめに、リスニング全般についてのコメントから。

【Yさんのコメント】

いっさい日本語が音声にも文字にも使われてないので、はじまりと区切りにとまどいました。

【解決策】

TOEIC初学者にとって、テストがむずかしいと思う理由のひとつに、

リスニングの音声とテスト問題の文字すべてが英語

というのがあります。

たしかに、いきなり流れてくる音声と書かれている文字がすべて英語であれば、はじめは誰でもドキドキすると思います。

しかし、この対策はじつはそれほど難しくありません。

問題の指示と、設問のパターンに慣れる!

これだけです。

問題の指示(ディレクション)と、各パートの問題と解答のパターンはいつも同じです。

特に、ディレクションは毎回同じなので、本番では聞かなくてもいいレベルまで、音声に慣れてしまいましょう。

→ この対策には、公式問題集 が最適です。

【Yさんのコメント】

事前(できれば前日までの数日間)に英語で話されているもの(映画やニュースなど)を、聞き流すことが必要かと思いました。理由はリズムの勘をつかみ、慣らすためです。

【解決策】

TOEICテストは、リスニングの問題からはじまります。

そのため、

テスト開始前までに、耳をあらかじめ「英語モード」にしておく

これが重要な対策になります。

これには、2つの方法があります。

1.TOEICのリスニング用教材をつかって、音声に慣れる

公式教材のリスニング問題の音声の一部は、実際の公開テストと同じスピーカーが担当しています。

そのため、TOEICの英語に慣れるのに、また、本番前のウォームアップに最適です

→ この対策で使用するのも、「公式問題集」です。

2.英語で放送されているニュースを聞いて、音声に慣れる

TOEICからは少し離れますが、毎日時間を決めてニュースを聞く方法があります。

具体的な方法は、

A. スマホアプリを利用する

「LissNビジネスニュースを英語でリスニング(日経電子版の簡易版)」

月額600と980円のプランあり(開始から1ヵ月は無料)
記事が読まれる言語は、米語と英語(国旗の表示あり)。スクリプトつき。
日経電子版で配信されている記事をコンパクトにまとめたもの。
ビジネス英語ですが、話題は日本で起こっていることが中心なので、ニュース英語が初めての人にも親しみやすいと思います。

LissNには、くわしい利用法が書かれた本も出ています → 日経LissN 最新時事英語キーワード (英語のニュースが聞ける・読める・わかる!) 

B. TVのニュース番組を観る

NHKで7:00p.m.から放送されるニュース7や、9:00p.m.から放送されるニュースウォッチ9など、2ヵ国語放送を聞く。
日本のニュースを英語で聞けるので、初めての人にも馴染みやすい。
スクリプトはないので、日本語であらかじめ同じテーマのニュースを観ておくと理解しやすくなるでしょう。
(特にインタビューを交えたニュース番組であれば、さまざまな国の英語ネイティブの音声を聞くことができます)

つぎは、リスニングのパート別の対策を見ていきましょう。

4.リスニングのパート別対策

ここからは、<リスニングのパート別>の対策です。

リスニングのPart1~4について、Yさんのコメントにそった解決策を確認しながら学習プランを見ていきます。

Part1

【Yさんのコメント】

写真を見ながら答える問題なので、リスニングに出てくる単語が写真の中にあるかどうかで解答しました。文脈は頭に入ってきませんでした。

【解決策】

Part1は、つぎのような問題です。

Part問題の種類(設問の数)      設問の内容
1写真描写問題(6問)  問題に印刷されている写真の説明文として最もふさわしい解答を、放送される4つの英文から選ぶ問題

このパートで問われるのは、人やものの状態

写真のなかの人やものがどのような状態にあるか、つまり「(進行形と完了形を含む)現在形」の表現を、放送される音声から聞き取るようにします。

→ 公式問題集 などをつかって、実際と同じ問題に慣れておきましょう

Part2

【Yさんのコメント】

疑問形かHow形かなど文章の冒頭に留意して答え方を見つける手法ですが、文脈まで理解できず、ひっかけ問題にはひっかかりました。

【解決策】

Part2は、

2応答問題(25問)    聞こえてくる質問文(呼びかけ)に対して、最も適切な内容(応答)を3つの選択肢から選ぶ問題

Yさんのコメントにあるとおり、文章の冒頭にくる疑問詞(When, Where, Who, What, Why, How)などを聞き取って、その疑問への答え(応答)を選びます。

ひっかけ問題とは、ひねりを加えた問題(疑問詞と答えがイコールではないもの)です。

Part2は特に問題数が25問と多く、リズミカルに解答していかないと、問題の取りこぼしが起こりがち。

そのため、問題集をつかって何度も練習しておきたいパートです。

Part3

【Yさんのコメント】

「設問が3つごと」という区分けにとまどってしまい、リスニングに集中できませんでした。
問いの記載が3つごとにアンダーラインで区分けされているのはよいのですが、左右に区分けの罫がないことで、通常のくせで横行きしてしまい(例:問 37から問 41に一瞬飛んで)解答欄を間違えました。

【解決策】

Part3は、

3会話問題(39問:3問x13セット)  2人または3人の会話を聞き、その内容について4つの選択肢から解答を選ぶ問題

Yさんのコメントにあるように、このパートから、1問あたりの設問数が3つになります。

そのため、まず「問題の形式」と「解答のしかた」に慣れることが重要です。

具体的には、

1.ディレクション(このパートに関する説明)が放送されている間に、設問をあらかじめ見ておきます。

2.2人または3人の話者が「何の話をしているのか」をイメージしながら、会話を聞きます。

3.ほぼ設問の順番どおりに「キーワード」が会話文で登場するので、設問を見ておけば予測しながら聞くことができるでしょう。

(これには、練習が必要です!)

4.Part3はマークシートの欄を間違えやすいので、解答欄があっているか、必ず確認しながら解答を進めましょう!

→ Part3の対策には、TOEIC(R)テスト 新形式精選模試 リスニング が最適です。

Part4

【Yさんのコメント】

わかる単語を拾うことだけで精一杯。文脈は把握できませんでした。

【解決策】

Part4は、

4説明文問題(30問:3問x10セット)  1人のスピーカーの話を聞いて、その内容について設問に答える問題

この問題のコツは、1人のスピーカーが、何の話をしているのかをイメージしながら聞くこと。

スピーカーの話は、1つあたり30秒以上と長いので、集中力を絶やさないことが重要です。

想像力を働かせて話の流れをつかむことがカギ!

→ Part4の対策にも、「TOEIC(R)テスト 新形式精選模試 リスニング」がおすすめです。

でも、その前に、英語特有の発音に慣れておく必要があります。

英語の発音には、日本語にはない音がたくさんあります。

また、個別の音に加えて、話し言葉ではさまざまな音の変化がおこるため、その知識がないとなかなか英語は聞き取れません

そこで、この機会に、発音に特化した本を使って、しっかりと取り組んでおきましょう。

→ 発音対策には、英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる

さらに、

リスニング力の強化には、


詳しくは、こちら

つぎは、リーディングです。

5.リーディング・セクションの具体的な勉強のすすめ方

つづいて、リーディング・セクションの具体的な勉強のすすめ方です。

ここからは、リーディング・セクション全体について、Yさんのコメントを確認しながら学習プランを立てましょう。

<リーディング全般>

【Yさんのコメント】

区切りがないため、Part7までいったん目を送り、どうしようか迷うロスタイムあり。結局どれも難易度に差はないと感じて、また最初の問いに戻りました。

【解決策】

リスニングでは、パートごとに開始の合図がありますが、リーディングにはありません!

パートごとの区切りがないため、自由に問題を解くことができますが、注意したいことが2つあります。

1つ目は、Yさんのコメントにもあるように、

最後まで問題を見に行ってしまう

こういったことが出来てしまうこと。

TOEICテストは、時間がタイトなことも特徴のひとつ。

残念ながら、ほかの問題をゆっくり確認している時間はありません。

問題ごとの解答も基本的には、「即断・即答」。

そこで、対策は、

各パートでつかえる時間を意識しながら、解答を進める

これが重要です!

2つ目は、解答欄を間違えやすいこと。

Part3のYさんのコメントにもありましたが、

TOEICテストは解答欄の並び方がすこしわかりにくい

そのため、今どの問題の解答をしているのか、確認しながら進める必要があります。

対策は、

問題集についているマークシートをコピーしておいて、問題を解くときは実際にマークしてみる

この方法で、解答欄を間違えずにマークできるようになります。

つぎは、リーディングのパート別の対策です。

6.リーディングのパート別対策

ここからは、<リーディングのパート別>の対策です。

Part5とPart6のコメントはありませんでしたので、それぞれ解決策のみ。

Part5

【解決策】

Part5は、つぎのような問題です。

Part問題の種類(設問の数)   設問の内容
5短文穴埋め問題(30問)      1ヵ所が空所になっている短い英文を読んで、空所を埋めるのに最も適切な解答を4つの選択肢から選ぶ問題

問題のタイプは、

  • 単語の中心となる部分が同じで語尾だけが異なる「品詞」問題
  • 動詞の活用形が並んでいる「動詞活用」問題
  • すべて異なる単語が並んでいる「語彙」問題

主にこの3種類。

Part5では、「文法」と「語彙力」が試されます。

また、Part5は、時間管理がとても重要です。

難しいと思う問題は深追いせず、正解できる問題を確実にとれるように練習しましょう

Part6

【解決策】

Part6は、

6長文穴埋め問題(16問:4問x4セット)     3~4ヵ所が空所になっている長文を読んで、それぞれの空所に最も適切な解答を4つの選択肢から選ぶ問題

問題のタイプは、

  • 単語の中心となる部分が同じで語尾だけが異なる「品詞」問題
  • 同じ品詞の単語が並ぶ「語彙」問題
  • 空欄に適切な文を挿入する「文挿入」問題

主にこの3種類。

Part6でも、主に「文法」と「語彙力」が試されます。

Part6は、解く順番を考えながら進めると、効率的に解答できます。

その際、解答欄を間違えないように注意します。

Part6も、時間管理がとても重要なパート。

1問あたり30秒を目安に解答して、54問と問題数の多いPart7にできるだけ時間を残しましょう。

→ Part5とPart6の対策には、【ダウンロード音声は全例文を米英ダブル収録】 TOEIC®テストに必要な文法・単語・熟語が同時に身につく本 がおすすめです。

Part7

【Yさんのコメント】

図版が2つ出てくると比較にとまどい、急に投げ出したくなってしまいました。図版の理解がほとんどできず、ひたすら、含まれた単語が出てくるもの優先というプリミティブな発想で選択(恥)
残り時間を見据えた「勘」選択が増えてきました。(全くわからない場合、取り敢えずどれかに解答ということも)

【解決策】

Part7は、

7長文読解問題(54問:1つの文書 29問 複数の文書 25問)   1~3つの文書を読み、各設問に対する最も適切な解答を4つの選択肢から選ぶ問題

Part7は、長文読解の問題です。

ビジネス頻出表現が多く、英語でビジネス文書を読みなれていないと、解答しにくいパートでもあります。

問題数も54問と多めです。

そのため、投げ出したくなる気持ちもわからないでもないのですが、このパートでは、実はそれほどひねった問題は出題されません

そこで、問題集をつかって文書に慣れることで、問題を解くことが苦にならなくなります

→ Part7の対策には、 TOEIC® L&R TEST Part 6・7のアプローチ (アプローチシリーズ) が役立ちます。

この参考書は、Part6の対策用としても。

つぎは、TOEICテスト全体をとおして見ていきます。

7.TOEICテスト全体の具体的な勉強のすすめ方

ここからは、<TOEICテスト全体>の対策です。

TOEICテスト全体をとおして、Yさんのコメントにそった解決策を確認していきましょう。

<TOEIC全体>

【Yさんのコメント】

リスニング問題の解答選択は、次の設問トークが始まるのを予測してギリギリで決断する。したがって、あきらめがつくのと、リズムがとれました。

【解決策】

TOEICテストは、

リスニングとリーディングの問題、計200問を2時間で解くテスト

そのため、出来る問題を素早く判断して、リズミカルに解答していく必要があります。

また、それぞれの設問にあてられた解答時間も短いため、Yさんのとった方法は(少し無理があるようにも見えますが、)適切だと思います。

ただ、あまりにギリギリだと、次の問題の頭の部分を聞き逃してしまう可能性があるため、次が始まるまでの5秒間に解答する練習をしておきたいところ。

【Yさんのコメント】

ディレクションが読まれている間に設問に目を通すことができませんでした。英語に耳を奪われて文字が頭に入ってきません(汗)

【解決策】

ディレクション(パートごとの説明)の内容は、毎回、同じです。

そこで、慣れてしまえばディレクションは聞かずに、その時間をつかって設問に目を通すとよいのですが、やはり音が耳から入ってきますよね。

その場合には、耳を軽く指でふさぐと良いでしょう。

あまり強くふさぐと、問題を聞き逃すことにもなりかねないので、あくまで優しく!これが秘訣です

【Yさんのコメント】

ListeningとReadingの配分が半々になってしまいました。ということはListeningに時間をかけ過ぎと知りました。

【解決策】

TOEICは、

リスニング・セクションもリーディング・セクションも問題数が100問ずつ

そのため、時間も均等に1時間かと思いきや、

  • リスニング :45分
  • リーディング:75分

このような時間配分になっています。

リスニングは、放送時間が決まっているため、放送の指示どおりに解答を進めればよいのですが、Part4の終了時だけは指示がありません

リスニングの解答が終わった時点でリーディングの問題を始めることになっているため、Part4の解答に時間をかけ過ぎると、リーディングの時間が足りなくなってしまいます。

そこで、この対策は、

時計が試験開始から45分を指した時点でリスニングを終了し、リーディングの問題を始める

この方法で解決しましょう!

【Yさんのコメント】

わからない単語が多かった。聞いたこと見たことがあっても意味までわからないのが多数。かなり、ボキャブラリー習得の必要性を感じました。

【解決策】

これは、英語に普段から接していなければ、誰にも起こり得ることですよね。

しかも、TOEICテストの頻出単語は、一般的なものに加えてビジネス関連のものも多いのです。

そのため、TOEICに特化した対策をしたいところ。

単語帳をつかって、頻出単語や表現を効率よく覚えましょう。

→ この対策には、TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ) が最適です。

【Yさんのコメント】

一般常識の単語とビジネス用語を組み合わせて覚える必要性を感じました。日経誌の英語版など推薦本(雑誌)を知りたいです。

【解決策】

うえでは、頻出単語や表現には、TOEICに特化した「単語帳」をつかって勉強する方法を紹介しました。

また、Yさんのコメントにあるように、

一般的な単語とビジネス用語を組み合わせて覚えるには、たしかに、雑誌やニュースを上手く活用したいですね。

そこで、<リスニング全般>の対策のところでも紹介した方法がおすすめです。

A. スマホアプリを利用する

「LissNビジネスニュースを英語でリスニング(日経電子版の簡易版)」

くわしくは、<リスニング全般>解決策 を参照ください。

ここまで見てきたとおり、TOEICは、

  • リスニングとリーディング
  • パートごと(Part1~Part7)

このような構成になっていて、一つひとつ対策が異なります。

それぞれに最適な教材や問題集をつかって、効率よくスコアをアップさせましょう!

つぎは、【最速で600点以上を達成できる学習のステップ】の最終ステップ4について解説します。

8.TOEICの「どうすれば」を解決する学習プラン_最終ステップ

この章では、TOEIC初学者のための学習プランの最終ステップについて解説します。

ここまで、Yさんの事例をもとに、課題別の解決策と学習プランを見てきました。

TOEICはリスニングとリーディングのセクションだけでなく、パートごとに対策が異なるため、「パート単位」での学習が中心になります。

これにぜひ加えたいのが、ステップ4。

学習プランの最終ステップは、

  • ステップ4 試験直前の勉強法を取り入れる

どういうことかと言うと、TOEICテスト対策には、いわゆるテクニック本といわれるものがあります。

具体的には、試験直前と当日に取り入れたいコツを紹介しているのですが、これを知っているかどうかで得点に大きな差がでます。

今回の Yさんのコメントを見ても、「もし事前に知っていれば、あわてずに対応できていたかも」と思われることがいくつもありましたよね。

TOEICテストには、「時間との戦い」という面があるため、こうした直前対策を知っておくことで、落ちついて試験に取り組めるという効果が期待できます。

また、1つ用意しておくと、TOEIC600点以上を達成したあと、730点、860点などをねらうときにも使える便利な教材です。

 試験直前対策には、【別冊模試・CD-ROM・音声DL付】TOEIC(R) L&Rテスト 直前の技術-受験票が届いてからでも間に合う11日間の即効対策プログラム が一押しです。

9.TOEICの「どうすれば」を解決する参考書・問題集

ここからは、各パートの学習プランで登場した参考書と問題集をあらためて見ていきましょう。

【最速で600点以上を達成できる】勉強のすすめ方は、

  • 模試を受けて、答えあわせをする
  • 結果から分かった弱点を補強する

この学習プランに必要なのは、

  • 模擬試験とPart1,Part2対策と演習のための「全問題集」
  • Part3とPart4対策用の2選
  • Part5とPart6,Part6とPart7対策用の2選
  • TOEICテストの勉強で役に立つ2選
  • 直前・当日対策用のテキスト

この5種類の参考書と問題集です。

どれも、TOEICを知り尽くした著者が、本当に役に立つ内容だけを盛り込んでつくった参考書と問題集です。

あなたが強化したいと思うパートの勉強に、ぜひ取り入れてみてください。

模擬試験とPart1,Part2対策と演習のための「全問題集」

「公式TOEIC Listening & Reading 公式問題集」

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こちらは、公式教材です。

TOEICテスト開発機関であるETSが実際と同じプロセスで問題を収録しています。

そのため、TOEIC公開テストと傾向がまったく同じです。

また、リスニングの音声の一部は実際のテストと同じスピーカーが担当しているため、リスニング問題に慣れるのに最適です。

問題に取り組む際は、集中して聞きましょう。

全問を通しで解く練習用としても、必ずおさえておきたい一冊

(「公式問題集」は何冊も発行されていますが、新形式採用以降のものはどれも有効です)

設問ごとの詳しい解説を求めるなら

「TOEIC L&R テスト 目標スコア奪取の模試」

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実際のTOEICテストを研究しつくして書かれた教材です。

今回、Yさんが解いた模試もこれです。

TOEICテストと同じ難易度の問題にチャレンジできる問題集になります。

問題一式とそれぞれの問題に対するくわしい解説をとおして、TOEICテストを疑似体験することができます

目指すレベルごとにちょっとしたコツも紹介されています。

実際のテストと同じ形式に慣れるには「公式教材」。

詳しくわかりやすい解説を求めるなら「目標スコア奪取の模試」。

この2冊は「全問題集」です。

Part3とPart4対策用の2選

「TOEIC(R)テスト 新形式精選模試 リスニング」

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リスニングの問題を網羅する5回の模擬試験が掲載されています。

特に、Part3とPart4の選択肢は若干長めですが、その分、本番では余裕をもって解答できます。

すべての設問について、正解を導くための手順と考え方が示されていて、本番でのスコア予測ができます。

「公式問題だけでは練習が足りない!」というときも、「TOEIC(R)テスト 新形式精選模試 リスニング」が役立ちます。

「英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる」

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リスニング力を強化するために、あわせて注力したいのが発音です。

この本は発音に特化した一冊。音声つきです。

Part5とPart6,Part6とPart7対策用の2選

「【ダウンロード音声は全例文を米英ダブル収録】 TOEIC®テストに必要な文法・単語・熟語が同時に身につく本」

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2部構成になっていて、1部で学んだ文法項目を、2部の例文で定着させます

280例文で頻出単語・熟語1500語を網羅。

1部(文法項目)と2部(例文)は、分けて使うこともできます。

「文法」と「語彙」を同時に身につけられる一冊

「TOEIC® L&R TEST Part 6・7のアプローチ (アプローチシリーズ)」

長文読解に重要な、「文意を把握しながら設問のヒントを探す」練習を繰り返し行える一冊。

TOEICテストの勉強で役に立つ2選

ここからの2冊は、語彙力の強化に最適です

「TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)」

「金フレ」として有名なTOEIC単語帳の代名詞ともいえる一冊。

音声つきです。 

「日経LissN 最新時事英語キーワード (英語のニュースが聞ける・読める・わかる!) 」

ビジネスの現場で必要な知識と、普段の英語学習にも役立つ表現が学べます。

「世相が早わかり! 日経LissN 最新タイトル100」「時事英語 必須動詞表現500」の2大付録つき。

直前・当日対策用のテキスト

「【別冊模試・CD-ROM・音声DL付】TOEIC(R) L&Rテスト 直前の技術-受験票が届いてからでも間に合う11日間の即効対策プログラム」

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TOEICのスコアをアップさせるために書かれた一冊。

根本的に実力を養成するための参考書ではありませんが、

タイトルのとおり11日前から取り組むことで得点アップにつながります。

このテキストをつかって、さらにスコアをアップさせましょう。

10.まとめ

このページでは、TOEICをはじめて受けるときに役に立つ対策(課題とその解決策)を、

Yさんのコメントを中心に見てきました。

TOEICの対策には、

  • 模試を受けて、答えあわせをする
  • 結果から分かった弱点を補強する

対策に必要な参考書・問題集は、

  • 模擬試験とPart1,Part2対策と演習のための「全問題集」
  • Part3とPart4対策用の2選
  • Part5とPart6,Part6とPart7対策用の2選
  • TOEICテストの勉強で役に立つ2選
  • 直前・当日対策用のテキスト

この5種類。

使いやすい教材をつかってテストに慣れることも重要な対策のひとつ。

テスト当日までに不安要素はできるだけなくして、万全の体制でのぞみましょう!